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スペインワイン1

スペインのワイン造りの歴史はとても長く、紀元前にまで遡ります。ぶどうの栽培面積は世界第1位で、多様な品種のぶどうを育てています。元々は、様々な国が統治されてひとつの大国になったスペイン。地方によって、いろいろな特長が見られ、美味しくて興味深いワインがたくさんあり、年間生産量はイタリアとフランスに次いで3番目に多いワイン王国です。

地理とそれぞれの地方の特色

北部地方(バスク地方)

ピレネー山脈の麓からエブロ川流域一帯の地域をさします。フランスとの国境も近く、昔から美食の地方としても有名。1870年代にフィロキセラ害から逃れたボルドーからの移民によって、樽熟の技術が伝承し、本格的なワイン造りが盛んになったと言われています。現在では、Rioja(リオハ)をはじめとする、スペイン第一の銘醸地。ほとんどのワインがスペイン産品種のテンプラ二―リョを主要とした赤ワインで、良質、かつ高級なワインを世に送り出しています。肉料理とよく合う、しっかりとしたタイプのワインが多い。

地中海地方(カタルーニャ地方)

フランス国境の南のほうに位置する地中海沿岸の一帯。バルセロナを中心とした地域です。Penedés(ぺネデス)では、マカベオ、パレリャーダ、チャレロの3品種で造るスペインのスパークリングワイン“カヴァ”のおおよそ90%を生産。また、イタリアのトスカーナで有名な「スーパー・タスカン」ならぬ、ガルナッチャ・ティンタなどのスペイン産品種のぶどうに、カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、シラーなどの品種を混ぜ合わせる、新しく自由なワイン造りが盛んなPriorato(プリオラート)もこの地方に属します。

内陸部地方(ラ・マンチャ地方)

ドゥエロ川流域に沿った、スペイン中央部の広大な地域。首都のマドリッドの南側の一帯です。スペインワイン全体のほぼ50%を生産していて、安価なものからフランスのグラン・クリュのような位置づけに値するVPワインまで、そのバラエティは幅広いです。ちなみに、このVP基準のワインは現在11銘柄ありますが、そのうちの8銘柄がここの地方で造られていて、近年、その質の向上は世界的にも評判。Ribera del Duero(リベラ・デル・ドゥエロ)は最上級のワイン生産の銘醸地として特に有名で、あの高級なUNICO(ウニコ)やクリミーな味わいの赤ワインProtos(プロトス)もここから誕生しています。

大西洋地方(ガリシア地方)

大西洋沿岸からポルトガルとの国境に隣接する地域の一帯です。入り組んだ入り江が特徴的なRías Baixas(リアス・バイシャス)は、アルバリーリョ品種を用いた高品質の白ワインが有名。スペインの名物である干したタラやタラの塩漬けを使った料理、甲殻類の魚介料理との相性が良いので、ぜひ試してみてください。ちなみに、日本でも見られる“リアス式海岸”はこのリアス・バイシャスからその呼び名がきているそうです。

南部地方(アンダルシア地方)

地中海と大西洋に挟まれた地域で、温暖な気候が特長。マラガを中心とした一帯で、何といってもJerez(へレス)のシェリー酒が世界的に有名です。Jerezはスペイン語で“シェリー”という意味。現地でのシェリー酒の正式名称は、Jerez=Xérèz=Sherry Manzanilla Sanlúcar de Barrameda(へレス=セレス=シェリー マンサニーリャ・サンルカール・デ・バラメダ)と言います。Xérèzはフランス語で“シェリー”。独特な製法の酒精強化ワインなので、この話は次のスペインワイン2をご覧ください。