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カリフォルニアワイン

広大な土地と太平洋沿岸の冷涼な気候に恵まれたカリフォルニアは、1960年以降に良質なぶどう品種の安定した生産と高級ワインを醸造するブティックワイナリーの出現で、今では世界をリードするワイン産地へと発展しました。全米の中でも約90%のワイン生産量を誇り、世界でも第4位の生産量にまで成長を遂げています。歴史的には、ヨーロッパ諸国の新大陸発見とほぼ同時期にメキシコを経由してキリスト教の布教と共に伝承したとされていて、ヨーロッパの4000年近い歴史に対して、まだ300年に満たない“ニューワールド”と呼ばれるワイン産地の筆頭です。

カリフォルニア州の面積は全米でも3番目に大きく、そのサイズは日本とほぼ同じと言われています。南北に長く、山脈もあり、海にも面していることから、太平洋の影響を受ける冷涼な地域と内陸の気温の高い地域とでは、その気温差/気候の違いにより、栽培されているぶどうの品種やワインの味も様々。実は、カリフォルニアはワイン(ぶどう)生産が可能なすべてのタイプの気候を網羅しているので、世界中のほとんどの品種が生産できる、大変恵まれた土地だと言えます。

主要な産地は、サンフランシスコ北部に広がるNapa(ナパ)とSonoma(ソノマ)を中心としたノースコースト地区が有名で、高品質のワインを多く生産。数々の高級ワイナリーもこの地域に多く存在します。セントラルコーストは、Santa Cruz(サンタ・クルーズ)やMonterey(モントレー)、San Luis Obispo(サン・ルイ・オビスポ)、Santa Barbara(サンタ・バーバラ)といった街の周辺に古くから多くのワイナリーがあります。また、南カリフォルニアではLos Angeles(ロサンゼルス)の北部に位置するサーフィンやセレブで有名なMalibu(マリブ)やSanDiego(サンディエゴ)の北東に位置するTemecula(テメキュラ)でもワインの生産がされていて、最近では注目を集めています。

カリフォルニアと世界のワイン産地の気候区分

カリフォルニア州独特のワイン法として、“マイクロ・クライメット”(Micro Climate)という積算温度による気候区分も覚えておくとよいでしょう。これは1933年の禁酒法の廃止後に、カリフォルニア大学デイヴィス校のアメリン博士とウィンクラー博士が各地の気温を測り、栽培する目安として気温の違い(高低)で産地を5段階に分類したものに基づいています。ほとんどの著名なメーカーやブランド(畑)はRegionⅠ~Ⅲに属しています。

 

Region Degree Days(℃)* California
産地
世界の産地 適した品種
0~1371 ソノマ海岸沿い、カーネロス モーゼル、ライン、シャンパーニュ、ブルゴーニュ北部 シャルドネ、リースリング、ピノ・ノワール
1372~1649 ナパ、ソノマ、モントレー、サンタ・バーバラ等の海岸沿い ボルドー、イタリア北部 カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、ジンファンデル、シュナン・ブラン
1650~1927 ナパ、ソノマ、太平洋沿い イタリア北部~中央部、コート・デュ・ローヌ等フランス南部、山形 ジンファンデル、シラー、サンジョヴェーゼ
1928~2204 セントラルコースト、サウスコースト スペイン、イタリア南部、山梨 バルベーラ、グルナッシュ、ジンファンデル、テンプラ二―リョ
2205~ セントラルヴァレー、サウスコースト シチリア、ギリシャ、アルジェリア バルベーラ、グルナッシュ、ジンファンデル、テンプラ二―リョ

*Degree Daysとは、ぶどうの生育期間(4月1日~10月31日)で10℃以上の日の平均気温から10℃を差し引き、10℃を超えた日の日数を乗じたもので、マイクロ・クライメットではキーとなる数値です。

カリフォルニア特徴的なワインと主要な品種

Proprietary(プロプリエタリー)

「OPUS ONE」のようにエチケットにぶどう品種名を記していないワイナリーの名称をそのままブランド名(ワイン名称)としているワインのことを指します。

Meritage(メリテージ)

数種類の品種をブレンドして造られるワイン。Merit=長所、Heritage=遺産を合わせた造語で、1988年にメリテージ協会が結成されたことで使われるようになりました。赤ワインは、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、カベルネ・フラン、マルべック、プチ・ヴェルド、サンマケール、クロ・ヴェド、カルメネールを2種類以上ブレンドすること、白ワインはソーヴィニヨン・ブラン、セミヨン、ソーヴィニヨン・ヴェールを2種類以上ブレンドすることが義務付けられています。

Cult Wine(カルトワイン)

ミッシェル・ロランなどの著名なワインコンサルタントやワインメーカー主導のスーパーワイン。ほとんどがカベルネ・ソーヴィニヨン主体のボルドータイプのワインです。希少価値があって価格が高いことが多く、有名なものを挙げると、Screaming Eagle(スクリーミング・イーグル)やColgin Cellars(コルギン・セラーズ)、Grace Family Vineyards(グレース・ファミリー・ヴィンヤード)などがあります。中でも年間600ケース程しか造らないScreaming Eagleはカルトワインの中でも伝説的で、現在1本20万円前後で流通していますが、ファンも多いのでなかなかお目にかかれないようです。

ぶどう品種

カリフォルニアでは、なんといっても赤ではカベルネ・ソーヴィ二ヨンとピノ・ノワール。白ではシャルドネとソーヴィニヨン・ブランが高品質で有名です。また、Zinfandel(ジンファンデル)やRuby Cabernet(ルビー・カベルネ)といったアメリカ独自の品種も多数あり、まさに、カリフォルニアワイン=ヴァラエタル・ワインといわれる所以でしょう。

今、アメリカで最も予約が取れないレストランと評判の高い「French Laundry」(ミシュラン3星)のオーナーシェフ、トーマス・ケラー氏はカンパチのカルパッチョにはシャルドネを、また煮込み系の肉料理とカベルネ・ソーヴィニヨンを…というように、料理に合わせてカリフォルニアの美味しいワインを提供。和食とカリフォルニアワインが好相性とも仰っていますので、ぜひ日々の家庭料理と一緒に召し上がってみてはいかがでしょうか。